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『子宮に沈める』は、ショッキングな内容で話題となった映画ですが、実際には原作は存在しません。しかし、この作品の元ネタとなったのは、2007年に発生した大阪二児放置事件です。この実話を元にした映画が描くリアルな状況と、その背景にある事件の真相を詳しく解説します。映画の内容と事件の詳細を知りたい方は、ぜひご覧ください。
映画「子宮に沈める」の作品情報
映画「子宮に沈める」は2013年に製作された日本映画で、緒方貴臣監督・脚本による社会派フィクション映画です。主演は伊澤恵美子で、シングルマザーを熱演しています。その他の出演者には、土屋希乃、土屋瑛輝、辰巳蒼生、仁科百華、田中稔彦などが名を連ねています。本作は、2010年に起きた衝撃的な事件とその報道、世間のバッシングを元に製作されました。
『子宮に沈める』元ネタになった大阪二児放置事件とは?
『大阪二児放置事件』当時の新聞の切り抜き
少し画像が不鮮明ですが、とても残酷な事件として世間でも話題になりました。異例の重い刑罰から、事件の残酷さが伝わってきます
異例の重い量刑「残酷さを重視」母親に懲役30年
と大きく描かれています。このような事件と同様に子供を放置して死なせてしまうという事件は他にもありますが、残酷すぎる内容だったため罪がとても重くなったようです。
毎年のようにネグレクトで子供が死んでしまっている話題にもならない事件は数多く起こっていますが、今回の『大阪二児放置事件』は映画にまでなりました。このように実話を元ネタにした映画は見るに堪えないですが事件を風化させないためにも一役買っていると言えるでしょう。
元ネタになった『大阪二児放置事件』とは?
完結に『大阪二児放置事件』をまとめます。
- 母親が育児放棄をして二児(3歳女児、1歳9ヶ月男児)を死亡させた事件である
- 居間のドアはガムテープで開かないようにされていた
- 子供たちはキッチンやトイレにも行けない状態
- 冷蔵庫には子供たちの指紋が多く残っていた
- 調味料で飢えを凌いでいた
- 冷凍庫の霜まで舐めていた
- ゴミを漁り、そのゴミから食べ残しを食べていた
- 姉は腐った生ゴミか何かを食べ食中毒を起こし死亡
- 弟は姉の排泄物を食べその後死亡
- 母親は姉弟の死体を見たがそのまま遊びに出かけた
- SNSで「楽しい」と書き込みしている
- 知人の男性と遊びに行き夜景を見に行っている
- その後、知人男性とホテルで営んでいた
『大阪二児放置事件』を箇条書きでわかりやすくしてみました。とんでもない母親なのは確かなのですが子供を持つ一人の父親として悲しい反面、同情の気持ちも芽生えます。一人で育てていくのはとても大変なことだし、逃げ出したいくらい辛い時もある。一人になりたい時だってあるし遊びたい時もある。
この事件は母親が一人で抱え込んでしまったが故に起こってしまったのかもしれません。周りに助ける人や相談できる相手がいなかったことが残念でなりません。
この映画は誰にむけているのか?を考えると、残酷な事件を映画にしてやろうということではなく、悩んでいるすべての親に向けての映画だと感じます。また、子供がいない人でも子育てで困っている人が周りにいないですか?いるかもしれないから気づいてあげて!というメッセージがあるのではないでしょうか。
父親について。ネタバレ含みます
映画では父親の浮気が原因で離婚したかのように描かれていますが、本当の原因は母親の浮気だったようです。しかし母親の浮気で離婚したからといって父親も子供のことを少し気にかけていれば防げていた事件だったかも知れません。
母親は男に依存するタイプっだった可能性がある
母親はファッションヘルスで働き、ホスト通いをしていたようです。俗にいう『貢ぐ女』だったのかも知れません。女性のネグレクトをするタイプとして「男性に依存してしまいすぎる」タイプがいます。子供をほったらかして男と遊ぶことを優先してしまう。男と遊ぶのもいいですが、もう少し子供たちが大きくなってからでもよかったかもですね。
男性女性に限らず危ないタイプはこんな感じ
- 異性に依存するタイプ
- 薬物依存
- ギャンブル依存
- アルコール中毒
ネグレクトが多いと感じる親に共通するものは「依存」だと思います。本来は可愛くて一番に考えたい気持ちはあるが、「依存」しているものや人を優先してしまい育児放棄に至ってしまう。過剰な「依存」は育児放棄のきっかけになってしまうので、周りにいないか注意してみることが大事ですね。
育児放棄が生んだ悲劇:弟の死因
映画「子宮に沈める」は、育児放棄によって幼い命が奪われる悲劇を描いています。主人公の弟・蒼空は、母親の無関心によって飢えと病気に苦しみ、短い生涯を終えます。この物語は、2010年に実際に起きた「大阪二児放置死事件」を基にしており、社会に衝撃を与えた事件の悲惨さを浮き彫りにしています。映画では、母親が帰宅後に蒼空の遺体を発見するも、放置し続けるという衝撃的なシーンも描かれています。
映画のあらすじ
映画のあらすじは、シングルマザーとその子供たちの生活を描いています。母親は仕事と育児の両立に苦しみながらも、なんとか生活を続けていました。しかし、母親が仕事に行ったある日、子供たちは家に取り残され、食料もなく、助けを求める声も届かない状況に置かれます。その結果、子供たちは自力で生き延びることを余儀なくされ、過酷な現実と向き合うことになります。
ネタバレに入ると、映画の結末は非常に衝撃的です。母親が家に帰ると、子供たちはすでに亡くなっています。その光景を目の当たりにした母親は、自身が子供たちを死なせたことを悔い、その場で崩れ落ちます。
「子宮沈める」とはどういう意味?
『子宮に沈める』って言葉だけで怖いんですが、この言葉にはどんな意味が込められているのか?
「子宮に沈める」という言葉に隠された意味は「箱の中にもう一度押し込める」という意味と解釈されている方の意見があります。私もこの解釈は納得できました。
箱=子宮
もう一度押し込める=産まなかったことにする、または産んだことを忘れる
産んだことを無かったことにはできないので、子供がいることを忘れてしまうくらい放置しまっていることを表現した言葉なのかと感じます。
映画『子宮に沈める』に隠された悲劇への伏線
映画『子宮に沈める』は、母親の育児放棄という悲劇的な結末に至るまでの過程を、緻密な伏線によって描き出しています。
- テレビの砂嵐: 新生活の始まりとともに映し出される砂嵐は、由希子の孤独と社会との断絶を象徴しています。
- 資格取得の勉強の挫折: 当初の意欲が失われていく様子は、由希子の精神的な疲弊と、生活が破綻していく予兆を示しています。
- 生活の荒廃: 部屋の乱雑さや、酒やタバコに溺れる姿は、由希子の自暴自棄な状態を浮き彫りにしています。
- 夜の仕事への転落: 経済的な困窮から夜の仕事に手を出すことは、由希子の倫理観の崩壊と、子供たちへの関心の薄れを暗示しています。
- 子供たちの生存の痕跡: 冷蔵庫の指紋や調味料の空容器は、子供たちが必死に生きようとする姿を映し出し、観る者に痛ましい感情を抱かせます。
- 浴槽に水を張るシーン: 何気ない日常の行為が、後に起こる悲劇を予感させ、緊張感を高めます。
- 編針の登場: ラストシーンで登場する編針は、由希子の妊娠と中絶の試みを象徴しており、タイトルの「子宮に沈める」というショッキングな言葉の意味を観客に突きつけます。
これらの伏線は、単なる物語の展開を促すだけでなく、社会問題としての児童虐待やネグレクトの深刻さを観客に訴えかける役割も果たしています。映画は、目を背けたくなるような現実を、緻密な描写と伏線によって浮き彫りにし、観る者に深い問いを投げかけています。
「子宮に沈める」はどんな映画?感想と評価
「子宮に沈める」はこんな映画でした
- 見ると鬱になる映画
- 洒落にならない胸糞映画
- 親としては見ておいた方がいい映画
- 育児放棄の実態を知るためにみる映画
- 子供に見せちゃいけない映画
- 男性諸君、育児は大変なんだぞ!な映画
「子宮に沈める」は社会問題を描いた作品であり、観る者に強烈な印象を与えます。「見ると鬱になる映画」「洒落にならない胸糞映画」と評され、そのリアルな描写は視聴者を圧倒します。しかし、その背後にある社会問題への問いかけは、映画を通じて多くの人々に伝えられるべき重要なメッセージだと言えるでしょう。
最後、ラストシーンについて
最終シーンについて、視聴者からは様々な意見が寄せられています。その一部を紹介します。
最後、ラストシーンで、洗濯機に入れられる弟と風呂場に連れて行かれる姉のシーン。その前に姉が母親に向けて言った言葉について、視聴者の間では「ままも一緒にお風呂に入る?」という意味の言葉だという意見が多いようです。
また、その後のシーンで母親が子供たちの死体を見つめるシーンでは、母親の表情や行動から彼女の心情を読み取ることができます。彼女が子供たちの死体を見つめるシーンは、視聴者に強烈な衝撃を与えるだけでなく、母親の罪悪感や絶望感を如実に表しています。
視聴者からの評価
「子宮に沈める」は、その衝撃的な内容から賛否両論の評価を受けています。一部の視聴者からは、「胸が痛くなる」「見るのが辛い」といったネガティブな評価が寄せられています。一方で、「社会問題を描いた重要な作品」「観るべき映画」といったポジティブな評価もあります。
映画「子宮に沈める」の感想
とてもじゃないけど子供には見せたくない映画です。見て良かったというよりは、知れてよかったが見なければよかったという感想になりました。
2回見ることは絶対にないです。おすすめはできない。でも見てほしい映画です。
まとめ
現実の社会問題を描いた衝撃的な作品です。そのリアルな描写は視聴者を圧倒しますが、その背後にある社会問題への問いかけは、映画を通じて多くの人々に伝えられるべき重要なメッセージだと言えるでしょう。視聴者の心を揺さぶるストーリーと、その壮絶な結末が話題となりました。これから視聴する方は、その衝撃的な内容に覚悟してください。
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