「誰も知らない」は、実際に起こった心を揺さぶる実話の事件を基にした映画であり、その真実の物語と結末について、ここでは詳しく解説していきます。モデルになった巣鴨置き去り事件の内容やキャスト、あらすじの紹介。
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映画「誰も知らない」とは?実話が元になっている
映画「誰も知らない」は、2004年に公開された日本の映画で、是枝裕和監督による作品です。この映画は1988年に発生した実際の事件、通称「巣鴨子供置き去り事件」を基にして作られました。
映画の概要
「誰も知らない」は、母親に置き去りにされた4人の子供たちが生き抜く様子を描いた作品で、実際の事件を元にしながらも独自の解釈とフィクションが織り交ぜられています。映画は、主演の柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞するなど、国内外で多くの賞を受賞しました。
あらすじ
映画「誰も知らない」は、2004年に公開された日本映画です。
この映画は、1988年に東京都巣鴨で実際に起きた「巣鴨子供置き去り事件」を基に、4人の子供たちが母親に捨てられ、自力で生き抜く姿を描いた作品です。
映画の主人公は、12歳の長男・翔太です。翔太は、母親が家を空けることが多くなったため、妹たちを守るために家事をこなし、生活費を稼ぐようになります。しかし、母親は翔太たちの存在を忘れてしまい、ついに家を出て行ってしまいます。翔太は、妹たちを守るために、一人で生活をしていくことになります。
映画は、翔太たちが困難な状況に立ち向かいながら、懸命に生きる姿を描いています。以下に、映画のあらすじを簡単にまとめます。
- 1988年、東京都巣鴨で、母親に捨てられた4人の子供たちが、自力で生き抜く姿を描いた作品。
- 主人公は、12歳の長男・翔太。母親が家を空けることが多くなったため、妹たちを守るために家事をこなし、生活費を稼ぐようになる。
- 母親は翔太たちの存在を忘れてしまい、ついに家を出て行ってしまう。翔太は、妹たちを守るために、一人で生活をしていくことになる。
映画「誰も知らない」は、日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞など、13部門を受賞した作品です。
また、海外でも高い評価を受けており、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。映画「誰も知らない」は、実話を基にした作品ですが、フィクションも含まれています。
映画の監督である是枝裕和監督は、実話に忠実に描くことを心がけた一方で、映画として観客に訴えかけるため、フィクションも取り入れました。
例えば、映画では、翔太たちが母親に捨てられた理由が、母親の精神疾患によるものとして描かれています。しかし、実際の事件では、母親の精神疾患は認められず、母親は単なる怠惰や放棄によって、子供たちを捨てたとされています。
映画「誰も知らない」は、実話を基にした作品ですが、フィクションも含まれていることを理解した上で、鑑賞することをおすすめします。
『誰も知らない』実話・モデル事件「巣鴨子供置き去り事件」とは?
映画「誰も知らない」のベースとなった「巣鴨子供置き去り事件」は、1988年に東京都豊島区のアパートで発生した事件です。
事件の概要をまとめます
この事件では、母親が新しい恋人との生活のために4人の子供たちをアパートに放置し、子供たちは長男のリーダーシップの下で生活を送っていました。しかし、次第に生活資金が尽き、次男と三女が亡くなるという悲劇が起こります。
- 子供たちは出生届を出されていないため戸籍がない
- 戸籍がないため学校にも行けない
- 父親は蒸発
- 父親が蒸発後、母親は育児放棄
- 母親は別の男性と他に住んでいた
- お金だけを長男に渡していた
- 14歳の長男は誰かと遊びたくて近所の子(12歳)を招く
- 妹がインスタントラーメンを食べていると近所の子が取り上げる
- 長男は遊びたい嫌われたくないので見ていないふり
- 姉妹は餓死寸前で泣き喚く
- 近所の子と長男が泣き止まない2歳の妹をせっかん?暴行?、そして死亡させた
- マッサージをしたりしたが生き返らず、ボストンバックに詰め雑木林に捨てた。
- また次男は乳児の時に既に死亡していたが届出は出されていない白骨化した状態で押し入れから見つかる
- 子供たちの父親はそれぞれ違う
事件の発覚とその後
事件は、アパートの大家の通報により発覚しました。母親は逮捕されたものの、執行猶予がつき、生存していた長女と次女は母親が引き取りました。しかし、長男のその後の消息は一切不明となっています。
映画「誰も知らない」の結末は?
結末はネタバレを含みますので、見ていない方は飛ばしてください
- 憧れの野球ができて上機嫌の長男明が帰宅する
- 椅子から落ちて動かなくなった妹ゆきを見つける
- 明は母に助けを求めるため公衆電話から電話をかける
- 母が電話を変わる前に電話は切れてしまう、電話を掛け直すお金はない
- 翌朝ゆきは冷たくなっていた
- 母に頼れない明は友人のサキにお金を借りようとする
- 明は最後にユキに飛行機を見せてあげたかった
- サキと家に帰ると現金書留が母から届いている
- 中には現金と手紙が「みんなを頼むよ」と呑気な手紙
- スーツケースに妹ユキを入れる、ユキの好きだったアポロも一緒に
- 飛行場の近くで穴を掘って妹ユキを埋葬する
- 朝になり、きた道を帰る
- 飛行機が見たいというユキの願いを叶えた明は今日もコンビニでおにぎりをもらう
- 4人が並んで帰る姿を最後に物語は終わります。
映画「誰も知らない」ゆきの死因
映画では、三女のゆきが死亡するシーンが描かれています。しかし、映画での三女の死因は、実際に起こった事件での死因とは異なっています。
映画での三女ゆきの死因
映画「誰も知らない」では、ゆきの死因が事故死として描かれています。これは、映画の脚本家と監督が独自の解釈を加えた結果であると言えます。映画では椅子から落ちて打ちどころが悪く死んでしまいますが、実際の事件では殺されています。
実際の事件での三女の死因
一方、実際の「巣鴨子供置き去り事件」では、ゆきは暴行により死亡しています。この事実は、映画と現実との間に一定のギャップを生み出しています。ユキへの暴行は近所の友達になった子供と長男だと言われています。お腹を空かせて長男の友人(12歳)のカップラーメンを食べてしまったことが原因で暴行に至ったようです。
暴行は4〜5時間行われたのち、しばらく長男と友人は他の部屋で遊んでいたが、三女がお漏らしをしたことで、おしいれの布団にのせグラグラさせて三女を落とす好意を何回か繰り返したのち、ぐったりしたのでマッサージなどを施した模様。しかし次の日には死んでおり、数日で腐敗が進んできたためボストンバックに詰め捨てたとされています。
映画「誰も知らない」のキャスト
映画「誰も知らない」のキャストは、その素晴らしい演技で評価され、国内外の映画賞で多くの賞を受賞しました。
役名 | 俳優 | 備考 |
---|---|---|
福島明 | 柳楽優弥 | 12歳の長男。母親が家を空けることが多くなったため、妹たちを守るために家事をこなし、生活費を稼ぐようになる。 |
福島京子 | 北浦愛 | 10歳の長女。 |
福島茂 | 木村飛影 | 7歳の次男。 |
福島ゆき | 清水萌々子 | 4歳の次女。 |
水口紗希 | 韓英恵 | 17歳の隣家の少女。明に好意を寄せる。 |
福島けい子 | YOU | 明の母親。 |
吉永忠志 | 串田和美 | 大家。 |
吉永江理子 | 岡元夕紀子 | 大家。 |
- 母親役のYOUは、是枝監督作品の常連であり、本作では初の母親役を演じた。
- 大家役の串田和美と岡元夕紀子は、是枝監督作品の常連であり、本作でも夫婦役を演じた。
補足
- 本作は、是枝監督が実際に起きた事件を基に脚本を執筆した。
- 本作は、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した。
- 本作は、第28回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を含む13部門を受賞した。
主演、柳楽優弥さん
主演の柳楽優弥は、本作でカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞しました。柳楽は、長男役として子供たちの生活を支える様子を見事に演じきりました。現在はドラマ、映画にとても活躍されており大好きな俳優さんの一人です。
本当に長男がかわいそうで柳楽君のことが心配でした。彼がその後『星になった少年』などに出て活躍していくかと思えば全然映画やドラマに出なくなりずっと心配していました。
数年間の空白の時間ののちドラマや映画に出てきた時は嬉しかったのを覚えています。
母親役のYOUさんを嫌いになってしまった
この映画を見た時YOUさんのことが本当に嫌いになりました。それぐらい残酷な映画です。本当は『ごっつええ感じ』などで見ていたので綺麗だし可愛いのでめっちゃ好きなんですが映画を見た後だけは嫌いになってました。
それくらい子供の気持ちを考えない母親役を演じきれていたのでしょう。後で演技だと脳が理解したので今はめっちゃ好きなタレントさんです。
映画「誰も知らない」の感想
メッセージ性の強い映画でした、ネグレクトについて考えさせられます。
映画「誰も知らない」は、観る者に強い印象を与える作品であり、そのリアルな描写と演技により高い評価を受けました。
そのリアルな描写と心に深く突き刺さるストーリーで、観客から高い評価を得ました。また、映画祭での数々の受賞も、その評価を裏付けるものとなっています。
Twitterの感想
観客からは、「心に深く刺さる」「リアルな描写が見事」などの感想が寄せられました。また、実際の事件とのギャップについても、多くの観客が注目しました。
映画『誰も知らない』実話・モデル事件、あらすじとキャストまとめ
映画「誰も知らない」は、実際に起こった悲劇的な事件を基にしながらも、独自の解釈とフィクションを織り交ぜた作品です。そのリアルな描写と素晴らしい演技は、観る者に強い印象を残し、多くの映画賞を受賞しました。しかし、映画の中で描かれた物語と実際の事件との間には一定のギャップが存在します。それは、映画がフィクションであることを改めて認識させるものであり、同時に、映画が現実を直接描くものではなく、それを通じて何かを伝えるための手段であることを示しています。
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