『すずめの戸締まり』ダイジンかわいそうすぎる!正体についての考察

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あらすじや見所、ネタバレ、気まずいシーンなども紹介します。背景に宮城沖地震(東日本大震災)があるため見る人によってはとても複雑な気持ちになる映画だと思います。つまらない?面白くないって言われてるけど実際は?

もくじ

『すずめの戸締まり』ネタバレとあらすじ

ちょっとだけネタバレ要素もあるので見てない方は飛ばしてください。個人の感想です。

テーマは地震

「すずめの戸締まり」のテーマは地震です。閉じ師と呼ばれる存在が地震の発生源である「ミミズ」の力を抑えています。自信を抑えている「要石」を主人公が外してしまったところから物語は始まります。

3.11の宮城沖地震(東日本大震災)が事の発端で、途中に四国や東京で地震を食い止めるところから「南海トラフ地震」「首都直下型地震」を懸念している気がしました。

「君の名は」は隕石、「天気の子」は大雨(ゲリラ豪雨や海面上昇?)「すずめの戸締まり」は地震と新海誠監督の映画は「災害」がテーマになっていることがわかります。

九州の宮崎から始まったのは薄れていく3.11のことを遠い九州の人たちも忘れないでほしい、そして今後起こりうるかもしれない大地震に気をつけよう。というメッセージを感じました。

私はは九州なので素直に見れますが、地震の記憶がトラウマになっている人にはおすすめできない場合もあるかなぁと思います。主人公の「すずめ」も幼い頃3.11以降に黒く塗りつぶした絵日記を描いていることからトラウマを抱えていると感じました。

その他に今回も「神道」や「恋愛」もテーマとして含まれていたと思います。日本古来の考え方を大事にされていることが伝わります。

神道(しんとう、しんどう)は、日本の宗教。惟神道(かんながらのみち)ともいう。教典や具体的な教えはなく、開祖もいない。神話、八百万の神、自然や自然現象などにもとづくアニミズム的、祖霊崇拝的な民族宗教である

wikipediaより引用

椅子について

「すずめ」は小さい頃に「常世」と呼ばれる場所に迷い込んでいます。その時から椅子は3本足になったと話しています。

その椅子を渡したのは17歳になった『すずめ』本人です。

「常世」とは俗にいう「あの世」なので時間の概念はないと考えられ「幼い頃のすずめ」と「17歳のすずめ」が出くわすことは可能だと考えます。

  1. 「幼い頃のすずめ」が持っていた椅子は3.11の災害で壊れて3本足に
  2. 椅子も「常世」に迷い込む
  3. 幼いすずめが迷い込んだ「常世」で「17歳のすずめ」に震災で無くした椅子を拾ってあげて「幼い頃のすずめ」に渡す

草太が封印されていた椅子はどうなったのか?

たぶん、「すずめのキス」で元に戻ったときに身代わりとなって壊れたのかと思いました。

最後に拾った椅子は草太の封印されたものではなく、「幼い頃のすずめ」の物だと考えます。

あくまでも個人の考察であり、原作は見ず映画だけを見て思った感想です。

ダイジンはかわいそうな猫に見えた

ダイジンが最初に草太を椅子変えた(封印した)あの感じは、まどか☆マギカに出てくるキューベイの感覚に似てました。

ずっと要石として地震から日本を守っていた。とても長い時間一人で寂しかったため優しくしてくれた「すずめ」と一緒にいたかった。

そこで「要石の役目」を「すずめ」がすでに好意を寄せ始めている「草太」に押しつけた。

そもそもなぜ猫が「要石」になったのか?その昔ミミズの力を抑えるために閉じ師に生贄として差し出されたのかもしれない。

猫が人間を守る道理もないので地震が起こっても別にどこ吹く風という感じ。人がたくさん死ぬことへも無関心。

しかし「すずめ」のためにならもう一度「要石」に戻ってもいいと思ってくれたのだろう。

サダイジンが「環」に乗り移った時(東京から乗り移ってきた?)に言うセリフで『私の人生返してよ!』と叫ぶシーンは環の心の奥にあった気持ちと東日本の要石にされたサダイジン(左大臣)の気持ちだと感じました。

要石の仕事を放棄したダイジンに喝を入れる為に出現したとはいえ、内心は要石にされ人生を棒に振ってしまったと思っているのかもしれません。

となると要石も自分意思で離れることもできるということは「すずめ」に会うまではダイジンも要石として頑張っていたということでしょう。

※東なのに何故、サダイジン(左大臣)なのか?と思う方もいると思いますが神社を守る神像からネーミングされていると考えると、自分から見て右側を左大神、左側を大神と呼ぶようです。

すずめの戸締まり:ダイジンの正体

ダイジンの正体は、明確に示されていません。

1. 複数の解釈

  • 災いの元凶である「ミミズ」の化身
  • 要石の化身
  • 鈴芽の分身
  • 鈴芽の成長を導く存在

2. 映画のヒント

  • ダイジンは、地震を引き起こす「後ろ戸」を開けて回る。
  • しかし、最終的には鈴芽と共に「後ろ戸」を閉め、災いを止める。
  • ダイジンは、鈴芽に「あなたは強い」と語り、成長を促す。

3. 監督の言葉

  • 新海誠監督は、ダイジンの正体について明確な答えを与えていない。
  • 観客に自由に解釈してもらうことを意図している。

要石が外れて地震が起きる?

東日本の要石が東京にあることを草太のアパートで確認します。その時の文献が10年ちょっと前のものでない、数十年以上昔の書物だと感じました。したがって東日本大震災は『後ろ戸』が開いたことで起こったと推測できます。

「人の心の重さがその土地を沈めている」という草太の言葉から「心の重さが足りなくなった」=「人口が減った」と感じました。

ちょっと気になるのはサダイジンの大きさですね。ダイジンの10倍以上の大きさで出現したので強さ(効力)はまだまだある状態であったと推測します。

ダイジンが小さいことを考えると効力が薄れ始めていたのか?そもそも大きさが違ったかもしれないですが・・

サダイジンを知っていることからサイダイジンとダイジンは会ったことがある、または兄弟や元は一緒の存在であった可能性もありますね。離れていてもある程度の意思の疎通ができるなども考えられます。

サダイジンが現れた理由はミミズをサダイジンだけでは止めれなかったので迎えにきたんでしょう。

要石は最終的に東北に二つになった。これでダイジンもちょっとは寂しくないかもですね。

まぁミミズを抑え込むために必要なので場所はどこでもいいのかもしれません。ダイジン、サダイジンというネーミングから右と左を意識してしまいます。

後ろ戸はどこでも開く

壊れたドアや廃墟の観覧車が『後ろ戸』になっていることから『後ろ戸』はどこでも開くと推測します。ただそれには条件があって「人の心の重さがその土地を沈めている」というエンディングあたりでの草太の言葉から、『人がいなくなった場所』『寂しい場所』に残された『扉』が常世と繋がってしまう。

一番最初の宮崎でも廃墟、つづく愛媛では閉園となった遊園地。そう考えると東北でも人のいなくなった場所で開いてしまったのかもしれないですね。

東京の『後ろ戸』は要石であるサダイジンが動いたことで開いてしまったと思います。

ジブリ要素が垣間見えた

ダイジンは「魔女の宅急便」に出てくる「ジジ」のような素っ気なさがありました。それと赤いオープンカー(アルファロメオだと思います)のステレオから流れる松任谷由実さんの名曲「ルージュの伝言」は誰もが気付いたと思います。

序盤あたりの怪しげな雰囲気の場面の曲は「ハウルの動く城」で「荒地の魔女」が封印されるときの曲調ととても似ていました。

草太も長髪(ロン毛)でハウルとキャラが似ていますし、椅子が凍るシーンがありますが、刺々しい氷の感じはハウルに羽根が生えるシーンにとても似ていました。

リスペクトなのか全く関係ないのかは今のところ定かではないですが、宮崎駿監督から影響を受けているように感じました。

そのほかのアニメでは夏目友人帳でも結界を主人公が壊してしまい「マダラ(ニャンコ先生)」という妖怪の封印が解けてしまう場面があります(第一話)。ちょっと猫つながりで似てるなぁと感じました。

気まずいシーンがあるとすれば・・

そこまで「気まずいシーン」があったとは思えないのですが、同じ年頃だと恋愛要素がちょっと気まずいかもしれません。

「気まずいシーンその1」環(叔母さん)と壊れた自転車に二人乗りしてる最中に環から「好きな人のところに行きたいっちゃろ」と図星を突かれてしまう場面。

「気まずいシーンその2」別れの時に「草太」から抱きつかれて、ついつい手を回してしまう「すずめ」。注意深く見ないと気付けないですね男は。

小学2年生の娘はこの場面を見てキャッキャ言ってました。

気まずいシーン

海部千果の彼氏の話を聞かされる 0:34〜0:35

椅子の草太が起きないのでキスで起こそうとする 0:36〜0:37

自転車に環と二人乗りで恋話される場面 1:35〜1:36

別れの抱き合うシーン 1:54〜1:55

『つまらない』『面白くない』という意見

家ちゃん

つまらないとか面白くないと言う意見やツイートも多いようです。

https://twitter.com/sevlis65536/status/1603533283471421440

『すずめの戸締まり』を見た感想のまとめ

こんな映画でした
  • 地震がテーマ
  • 神道の要素を感じる
  • 恋愛要素
  • ジブリっぽさ
  • 椅子気になる

誰が観ても楽しく見れると思います。ただ地震への強いトラウマがある方にはお勧めできないので周りの家族や友人が配慮する必要もあるかと思います。

誰でも楽しめる、3.11のことを風化させないためにも必要な映画

地震へトラウマがある人は『3.11』という数字や津波で建物に乗っかった船などの描写もあるため注意。

感想としては大人でも1回で全て汲み取るのは難しいメッセージ性の強い映画だと感じました。複数回見ることで気づく部分も多く見るたびに新しい発見があるような映画です。

もちろん難しいく考えずに見ても楽しめます。私の子供達の感想は『面白かった、また見たい!』だったので3.11を知らない世代でも「地震を食い止める物語」として楽しめます。

大人になって小さい頃に見た『すずめの戸締まり』が3.11(宮城沖地震 東日本大震災)から作られた話だったと気付いてくれると思います。

実際に起こった災害を話に使っていてメッセージ性がある。面白い反面、思い出し考えさせられる映画です。

『すずめの戸締まり』を見るならU -NEXTがおすすめです

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