映画『岬の兄妹』は、物語の中心にある兄妹の苦難と絆を描いた感動作です。本記事では、映画のネタバレレビュー、ストーリーの内容、そして結末について詳しく解説します。この記事は、『岬の兄妹』についての深い洞察を提供し、映画を観る前に知りたい方に役立つ情報をご紹介します。
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『岬の兄弟』作品概要
『岬の兄妹』は、日本の映画監督片山慎三によって2019年に製作された作品です。本作は、貧困と無知に苦しむ兄妹の姿を通じて、生きることの意味や家族の絆について深く考えさせられる作品となっています。
主要キャスト
道原良夫(演:松浦祐也) – 足が悪く、貧困に苦しむ兄。真理子の面倒を見るために奮闘する。
道原真理子(演:和田光沙) – 良夫の妹で、障害を持つ。彼女の行方不明が物語の中心となる。
溝口肇(演:北山雅康) – 良夫の友人で、警察官。良夫をサポートし、真理子の行方を追う。
中村(演:中村祐太郎) – 真理子の客で、小人症の男性。彼との出会いが物語に重要な影響を与える。
『岬の兄弟』あらすじ(ネタバレ)
物語は、足の悪い道原良夫と彼の障害を持つ妹真理子の生活を中心に展開します。良夫は真理子の面倒を見るために尽力しており、彼女の行方を必死に探しています。
ある日、真理子は帰宅し、海鮮丼を食べたことを良夫に伝えます。しかし、真理子の下着には体液がついており、ジャージのポケットには一万円札が入っていました。良夫は真理子に詳しいことを尋ねますが、彼女はただ「海鮮丼」としか答えません。
この出来事をきっかけに、良夫は真理子の行動に疑問を抱き、彼女が何をしていたのかを追求します。しかし、真理子は良夫に対して話すことを拒み、良夫の怒りは次第に募っていきます。
『岬の兄弟』は実話なのか?
結論から言いますと『岬の兄弟 』はフィクションだと考えられます。
特に実話だという供述もありませんし、監督のご意見もありません。実話でないことを願ってしまうような作品になっています。これを見て「実話のような話」だと感じたのであれば、日本に起こっている貧困の格差や社会の裏側に気づいている方だと思います。
『岬の兄弟』気持ち悪いやグロいという意見が多い
この作品を見て、どう感じるのか?意見で多いのは「気持ちが悪い」「グロい」だと思います。確かに気持ちが悪い、胸糞悪い、後味の悪い映画だと思いますが、目を背けてはいけない現実を突きつけられたように感じました。
「気持ち悪い」という意見が多いのもわかりますが、このような「障がい」を持った人たちや、家族の感情や苦悩は映像や本などで知らなければ、知る機会はありません。
性描写が生々しい
この作品は特に性描写が生々しいです。冒頭からパンツについた男性の体液を兄が嗅いでみたり、売春のお客が『妻に先立たれた老人』だったり。はたまた『小人症の障がいを抱える若者』だったり、『性欲が最高潮の中学生』だったり。
生々しいというとエロすがあるように思うかもしれませんが、生き物としての生々しさです。老人だって障がい者だって女だって子供だって性欲はあることを包み隠さずに描いてます。普段見たことがないリアルな性欲が本当にやっているかのようにも見えます。
現実世界では皆が蓋をしている部分を視聴することで無理やりこじ開けられる気分です。この感情が「気持ち悪い」という感情を抱かせてしまうのではないでしょうか。
うんこ投げるシーンがグロい
中学生に売春の斡旋をするというとんでもない行動に出る兄良夫が中学生に襲われてうんこを投げるシーンがありますが、このシーンがあまりにもグロいとう意見もあります。人間が追い詰められたときの必死さが伝わる反面、そこまでしないでしょ?という意見もある。
動物園の猿やチンパンジーなども排泄物(ウンコ)などを人間に投げつけたりすることがあります。このシーンはグロいと感じる人もいますが、人間の本能的な部分を描いているのだと思います。
以下に動物が危険を感じたときに排泄物で反撃する例をあげています。
危険を感じた際に排泄物などで反撃する生き物
生き物 | 排泄物/分泌物 | 効果 |
---|---|---|
イカ | 墨汁 | 視界を遮る、麻痺させる |
タコ | 毒液を含む墨汁 | 攻撃する、視覚障害や皮膚刺激を与える |
オオミズアトマイ | 悪臭を放つ液体 | 撃退する、目や鼻に刺激を与える |
ヘビクビガメ | 強い臭いを放つ液体 | 撃退する、痛みや腫れを引き起こす |
ヒトデ | 毒針 | 痛みや腫れを引き起こす |
ナメクジ | 粘液 | 動きを鈍らせる、不快にさせる |
カイコ | 刺激臭のある液体 | 撃退する、痛みを引き起こす |
スカンク | 屁 | 刺激臭の屁で反撃 |
- 上記はあくまでも代表的な例であり、他にも多くの生き物が排泄物などで反撃する能力を持っています。
- 排泄物/分泌物の効果は、生き物や状況によって異なります。
小人症の俳優さんは?
小人症の俳優さんは中村祐太郎さんと言います。中村祐太郎さんは多くの作品でており、小人症の俳優さんを映画で見たら彼であることが多いかもしれません。最近では柳楽優弥さん主演の「ガンニバル」にも出演されており「お前の嫁乳がデカいって聞いたんじゃが」みたいなことを言っていたり、壁に落書きしたり、情事を除いていたりと畜生役で大活躍していました(いい意味で)。
中村祐太郎 プロフィール
- 生年月日: 1990年5月11日
- 出生地: 東京都 大田区
インスタグラムなどのSNS
中村祐太郎はインスタグラムとツイッターをやっているようです。
衝撃的なシーン:うんこ投げる(ネタバレ)
作品の途中で、中学生に売春の斡旋をするというとんでもない行動に出る兄良夫。売春の待機中に中学生に襲われてしまう。
足に障がいを抱える兄良夫は大人とはいえ中学生に全くの勝ち目はなく首を絞められて落とされそうになる。そこで最後の手段としてウンコを漏らし、相手の顔に投げつける。
あまりの奇行に中学生は戦意喪失。追い討ちをかけるように兄がすごんで一言。
良夫『まだまだ出るぞっ!』
勝てないとわかればなんでもする行動は動物的な反応なのでしょう。最後はウンコを掴んだ手を葉っぱで拭いて情事の済んだ真面目そうな中学生と握手。
岬の兄弟ラスト意味は?
ラストはオープニングと一緒で海。また良夫は行方不明の妹マリコを探している。
岩場に立っている妹を見つけて近づくと電話が鳴る。この電話は誰からなのか?と考えさせるようなラストシーンになっている。電話に出て耳に当てて終わる
考えられるのは二つ
友人で警察官の肇くん
肇くんが掛け直してきたとも考える人もいるだろう。しかしこれは違うと思う、なぜなら肇くんに電話で「そっち行ったら電話くれ」と頼んでいる。
マリコ目の前にいる=肇くん電話してこない可能性が高い
これは最後の電話が肇くんではないという伏線ではないだろうか?目の前にマリコはいるのだから肇くんではないとわかりやすくしているように見えます。
肇くんとの電話の後もマリコを探しながら携帯をチェックしていることから肇くんの電話を待っている様子も描かれている。
もし肇くんであれば電話を取る時も勢いよくとりマリコがいたことを伝えるだろう。
携帯の画面を見て電話番号チェックした時に丸子の顔を見返している様子からも「肇くん」ではないと考える方が自然だ。
ただ、この後突き落とそうと考えているようにも見えなくもない。そう捉えると警察官である肇くんからの電話には出たくないだろうし、まだ見つからないと答えマリコを突き落とすのかもしれない。そうなると心中する可能性も残る。
売春の客
最後の悲しい顔をしながら電話を取る様子から、『取りたくない、でも取らなければいけない生きるために』という気持ちが伝わってきた。ここがこの映画のメッセージでもあるように感じた。なので『客』だと考えてしまうのは自然な流れだと思う。
まとめ
「障がい者」の選択肢の狭さを感じる映画。選びたくなくても選ばないといけない。そしてそれを誰も助けられない。売春をさせていることを知っても心配するだけで助けない友達(肇くん)と、売春をさせてでも妹と生きていくことを選ぶ兄。答えがないので一人一人の受け取り方次第で良い映画にも悪い映画にもなる作品だと感じました。
気持ち悪いという意見が多くなるのは仕方ないが、その意見だけでは通用しない社会があることも真実です。二度と見たくない素晴らしい作品だと思います。
『岬の兄弟』どこで見れる?
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- 「誰も知らない」 (2004年)
- 「そして父になる」 (2013年)
- 「万引き家族」 (2018年)
岬の兄弟を見た方におすすめする映画です。